「木の実展示箱」


私は野山に遊びに行ったときなどに,木の実を持ち帰ったりする収集癖があります.それらがいい加減溜まってきてしまったので,整理するための展示箱を作ることにしました.

以前に1つ作ったことがあるのですが,木の実と同系色の色を塗ったために中身が目立たなくなってしまったのと,大きすぎて飾ると圧迫感があるのが反省点です.ですから今回は小さめで木の実が目立つ色のものを新たに作ることにしました.


←前に作った箱.デカい.


STEP.1 材料準備


←設計図.クリックで拡大します.

材料は全てホームセンター(カ○ンズホーム)で揃います.作業の手間を少なくするため寸法は売っている材料の規格に合わせ,なるべく細かい切断をしなくて済むようにします.

塩ビ板(透明):300×450mm,厚み2mm,880円
木材用塗料:780円
背板シナベニヤ板:450×300mm,厚み4mm,278円
外枠板:ヒノキ材:910×9×45mm,2本,258円×2
     ヒノキ材:900×6×6mm,2本,48円×2
仕切り板 :アガチス材:600×3×30mm,8枚,88円×8


STEP.2 切断

木材を切断します.例によってマスキングテープを貼ってから切ると切り口が綺麗になります.仕切り板は薄いので,1枚1枚切るよりは3〜4枚重ねてマスキングテープを巻き,まとめて切った方が切りやすく手間も省けます.

←それぞれの木材はこんな感じで組み合わせます.


STEP.3 接着
 

まず背板に外枠板を接着しますが,上と左側だけ接着し,残りは仕切り板を接着してからにします.木材は1mm程度の寸法のくるいは簡単に出るので(私が適当に切っているだけかもしれないけど),たくさんある仕切り板の寸法誤差が蓄積すると,最終的に外枠板の中にすっきり収まらないかもしれないからです.まぁそれならそれで仕切り板を切り直すか削るかすればいいのですが,面倒くさいので.

仕切り板は外枠板を貼った左上から,右下に向かって接着していきます.
仕切り板を接着し終わったら,右と下の外枠板を接着して仕切り部分は完了.私の場合は,切断が適当だったのでやっぱり右と下に2mm程度の隙間ができてしまいました.
この隙間が気持ち悪いので何とかしたい人は,接着前に仮組みして,合わないところにヤスリ掛けをする必要がありますが,私はめんどくさがりなので,隙間に木粉粘土をつめてごまかします.木粉粘土は細かい木の粉が材料の粘土で,乾くと紙粘土のように硬くなります.質感も似ているので紙粘土の木材版と思ってもらえばいいです.100円ショップで買えるので,ちょっとした木材の補修に重宝します.
木粉粘土を隙間につめるとこんな感じで隙間を埋めることができます.塗装をすればさらに目立たない仕上がりになります.ついでに外枠板の寸法が合わずにガタガタしていた部分も,木粉粘土を盛り,乾いてから削ることで形成しました.



次に塩ビ板をはめる枠を接着します.塩ビ板が入る程度の隙間をあけて外枠板の内側に接着します.塩ビ板の上側に当たる部分にも,箱に収めた時に左右と下の枠と組み合わさるように枠を接着しておきます.
塩ビ板をはめるとこんな感じになります.これで塗装前まで完成.


STEP.4 塗装
 

最後に塗装をします.塗料はステインタイプのものを使います.ステインというのは塗料の種類のことで,ニスが木材の表面で固まって被膜を作るのに対し,ステインは木材に染みこんで固まります.ニスのように木材の表面を保護する役割はありませんが,木目の美しさを引き出せるというのが長所です.

ただ,今回は別の目的でステインを使います.今回のような,いくつもの小部屋に分かれて入り組んだ作品を塗装するのは手間がかかります.しかしステインのように木材に染みこんでくれる塗料を使えば,刷毛にかなり多めの塗料を含ませて「ビチャー」て感じに適当に塗っていくだけで,隅が楽に塗れますし余分な塗料は木材に染みこみますから塗りムラも少なくなります.私のようなめんどくさがりにピッタリな塗料です(本来の使い方と違いますけど)
塩ビ板に接着した部分は,塩ビ板にマスキングテープを貼って塗ります.

中身を入れて完成.背面に紐をつけて壁に飾りました.まだ少し空き部屋がありますので,今後も散策のついでに木の実を集めて埋めていこうと思います.