■放っておくと進行してしまう「巻き爪」
「巻き爪」とは、読んで字のごとく巻いている爪、横方向に湾曲している爪のことを言います。頻度は足の親指が最も多いようですが、他の指も巻き爪になることがあります。軽度のものであれば見た目が悪い程度で済みますが、進行していくと歩行時に痛みが生じたり、「陥入爪(かんにゅうそう)」という爪が肉に食い込んで傷ができた状態に陥ってしまう事もあります。
(写真提供:巻き爪ドットコム様)
■まっすぐ切って、角を残す
巻き爪になる原因には生まれつきの体質や加齢による影響など、どうしようもないものもありますが、自分でできる巻き爪予防として爪の切り方が挙げられます。
その切り方とは、“爪を四角く切って角を残す”ことです。一般的な爪切りの刃は軽くカーブを描いているので爪の端は丸く切ってしまいがちです。しかし爪の端が指の奥の方まで切られていると、指に体重がかかった時に指の肉が押し上げられて爪が食い込みます。この繰り返しによってだんだんと爪が指の肉に埋没していき、巻き爪が進行していくのです。
これを防ぐために、足の指の爪はまず横にまっすぐ直線に切って、角を残します。普通の爪切りは歯がカーブしているので、ニッパー型の爪切りなど刃が直線になっているものがおすすめです。その後、爪の角が靴下などに引っかからないようにヤスリで仕上げます。上から見たとき、爪の先端と指の先端が同じくらいの長さになるのが目安です。
■安易に切ると悪化する危険も
いったん巻き爪になってしまった場合は自分で無理に切らないでください。指に食いこんだ部分が痛みを伴うとその部分を切りたくなってしまうと思いますが、たとえ切ったとしても切った根本がさらに食いこんでいくだけなので、かえって悪化する危険があります。
巻き爪になってしまったら、自分で解決しようとせず医療機関を受診してください。爪は皮膚の一部ですから皮膚科の受診が良いでしょう。軽度なら自分のケアで何とかなる場合もありますし、重度なら手術が必要となる場合もありますが、まずは専門家の意見を仰ぎましょう。
■巻き爪を予防して健康的に歩こう
以上、巻き爪予防の一つとして爪の切り方を紹介しました。足の爪は、歩く時にしっかり地面を踏み込んで蹴り出すために非常に重要な役割を果たします。巻き爪になって体重をかけるたびに痛みが出てしまうようでは、歩く姿勢が崩れて膝の痛みなど二次的な障害を引き起こしてしまう可能性もあります。いつまでも綺麗に健康に歩くために、爪の切り方にも目を向けてみましょう。