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イラストレーターと
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見出しNo.35 腰が痛くても大丈夫!簡単にできる体幹トレーニング「デッドバグ」

腰痛持ちにはプランクはきつい

―腰痛を防ぐには、体幹のインナーマッスルを鍛えましょう―
 体幹のインナーマッスルのトレーニング法としてはプランクが有名ですが、やってみると地味に見えて結構きつい練習です。しかもすでに腰痛を抱えている人は、少し姿勢が乱れただけで、逆に痛みを誘発してしまうリスクもあります。
 本日は、プランクよりも簡単に行えるけれど意外と効果が高く、かつ腰に負担がかかりにくいトレーニング法を紹介します。腰痛を抱えていて通常のトレーニングが難しい人には特におすすめです。


デッドバグ

 それは“デッドバグ”というトレーニング法です。仰向けに寝て、手足を左右交互に上げ下げするトレーニングなのですが、その様子がデッドバグ(死んだ虫)に似ていることから名前が付いたようです。ネーミングセンスはさておきインパクトはありますね。またコミカルな見た目からは想像しにくいですが、体幹のインナーマッスルを鍛えるために必要な要素がしっかり含まれていますから、その効果はかなり期待できます。次の項で具体的な方法を説明していきましょう。


方法
 仰向けに寝て、両手両足を天井に向けて挙げます。膝は90°位に曲げておきましょう。まず息を吐きながら右手と左足をゆっくり降ろし、床と平行にします。息を吸いながら元に戻します。
 今度は反対の左手と右足を同じように行います。ゆっくりと、1往復3秒かけて行いましょう。これを繰り返し、左右あわせて10回を1セットとして、休憩をはさみながら2〜3セットやりましょう。






ポイント:
■息を止めない
■腰を床から離さない
■一定のスピードで行う


深く息を吐こう

 手足・腰・呼吸など意識する対象が多いため、初めは難しく感じると思います。思ったようにできない人は、まずは手足を別々に動かしてみましょう。右手だけを動かしたら次は左足、その次は左手、右足と順番に行い、慣れてきたら同時に動かすように進めてみましょう。動きに慣れてくれば、呼吸を意識する余裕も生まれてくるはずです。
 またデッドバグで最も鍛えられるのは腹横筋と呼ばれる筋肉ですが、これは呼吸と深い関わりのある筋肉です。慣れてきたら、より深く息を吐くことを意識してください。さらに高い効果が生み出せるはずです。


腰の引き締め効果も期待

 デッドバグで腹横筋を鍛えられることは先ほど説明した通りです。この腹横筋はリハビリコラムNo23の「痩せてもクビレはつくれない〜腹斜筋トレーニングのすゝめ〜」で触れた“腹斜筋”とともに、コルセットのように体幹を引き締めてクビレをつくる筋肉です。そのため腰痛に不安がある人だけでなく、ダイエットが目的の人も、ぜひ取り入れてみてください。


物足りない人には…
 こんなやり方では物足りない!もっとハードな方法はないのか?という虐められたがりさんには、バランスボールを併用した方法がおすすめです。下の図のようにバランスボールを交互の手足で支えながら行います。手足に重錘バンドを付けても難易度を上げることはできますが、腹横筋は体幹運動よりも固定を担当する筋ですので、普通の筋トレのようにどんどん負荷量を上げて鍛えていくことには、私としてはあまり意味を見出せません。それよりもバランス要素を取り入れて難易度を上げた方が理にかなっているように思います。








青木双風(あおきそうふう)青木双風

イラストレーター
ハンドメイド作家
理学療法士

趣味のイラストや工作の展示、イラスト素材の制作などをしています。

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